この時代のためのあたらしい「本要約」を。

はじめまして。

突然ですが、心に迫る「問い」を一つ。

「ビジネスと自己啓発ばっかりやっていて、本当に僕たちは幸福になれるのか??」

 

世間一般的に読書をすることは良いこととされています。しかし、皆さまは何のために本を読んでいますか?どんな本を読んでいますか??

 

本屋さんに行くと、いろいろな本があります。小説や詩みたいなものから、趣味のハウツー本。

そして、何よりも目立って平積みにされているのが、ビジネスの指南書と、自己啓発本

これは出版業界の話だけではありません。

YouTubeやnoteなどのインターネット上のコンテンツでも、伸びるのは「どのようにしたら稼げるか」をワケ知り顔で滔々と語る情報商材や、「どのようにしたら幸せになれるか」を方法論として語る自己啓発系のものばかり。

なぜビジネスと自己啓発は、こんなにも溢れかえっているのでしょうか?

答えは簡単。売れるからです。

冷戦が終結し、資本主義が世界を席巻してからはや50年以上経ちました。

人々の関心はとにかくお金を集めること。お金を稼いでナンボ。世の中のほとんどの価値は、「お金を稼げるかどうか」を基盤として決められています。「どのようにしたら稼げるか」という情報に興味が集中するのは必然です。

そして、持てる者はどんどん手に入れ、持たざる者はどんどん貧しくなっていく、という、資本主義のシステム上、不平等が生じるのは避けられません。これは今後もますます深刻化していくでしょう。

「誰が多く取るか」の競争では、得をする人がいれば、必ず損をする人が出てきます。

 

だから一生懸命勉強したり、仕事をしたり、「負ける」ことに対する恐ろしいほどの恐怖感にケツを叩かれまくって努力をするのです。

 

しかし、努力すればするほど結果が出るわけでもなく、評価されて認められるのはほんの一握りの人間だけ。

その一握りの人間に、お金も異性も集まる。

持てる者はすべてを手に入れ、持たざる者はどんどん貧しくなる・・・

こんな世界に身を置いていては、「勝ち組」の席に収まり、勝負に勝ち続けること以外に幸福を感じられるはずがありません。

どうやったら幸福になれるのだろう?

このような問いが生じてくるのは必然です。

その問いに答えを出しているかのように、本屋さんやYouTubeには自己啓発系の情報があふれかえっています。

そこで、僕から一つ提案をさせてください。

 

勝負の世界から、半分くらい降りて生きてみませんか。

 

このnoteでは、18世紀から20世紀前半にかけての激動の時代を生き抜いた作家たちの著作を、なるべくわかりやすく、簡潔に皆様にご紹介することを目的として始めました。

なるべく多くの皆様に、「お金」とはちょっと離れたところにあるほのかな喜びや、心を震わされるような、損得勘定を超えた美しい人間の魂を描いた素晴らしい名作をお届けできればと思います。

得をするため、勝つために自分のすべてのエネルギーを捧げるのではなく、目の前に広がる世界の様々なものに関心を持つこと、冊子の中にある小さな世界にも感動できる感受性を思い出すこと。

大人になってから笑いものにしてきた、道ばたに咲く花の美しさ、実家近くの用水路に住んでいる魚たちの顔つき。

そんな、ほんのちょっとした美しさに気づくこと。

激しい競争社会に身を置く僕たちに求められているのは、「勝つ」ための能力よりも、「他人が決して奪うことのできない財産」を育んでいくことではないでしょうか。

死と隣合せに生活している人には、生死の問題よりも、一輪の花の微笑が身に沁みる (太宰治

 

しっかりしたものと投稿していきたいと思います。

よろしくお願いいたします。